免疫力を高めることが大切なこの時期、積極的に取りたいのが“ファイトケミカル”です。
日本での消費量が減少している野菜には、ファイトケミカルという健康維持・増進に役立つ成分が含まれています。
今回は、免疫力アップの強い味方、ファイトケミカルについてご紹介します。
■ファイトケミカルとは
ファイトケミカルとは、野菜・果物・穀物に含まれる植物性化学物質。
ポリフェノール、イオウ化合物、カロテノイド、糖関連物質などに分類されます。
ファイト(phyto)は植物、ケミカル(chemical)は化学成分という意味です。
トマトの赤色の素であるリコピン、たまねぎの辛味であるケルセチン、ごぼうのアクとなるクロロゲン酸など、食材に含まれる色素や香り、苦味、辛味、渋みやえぐみといった要素もファイトケミカルの一種です。
玄米に含まれるIP6、フェルラ酸、γオリザノールもファイトケミカルの一種です。
■ファイトケミカルの機能
にんじんに含まれるカロテノイドは、ウイルスや細菌をブロックする粘膜強化に働きます。
にんにくに含まれるイオウ化合物は強い解毒作用があり、アレルギー症状の緩和や免疫機能をサポートしてくれます。
また最近の研究では、きのこ類に含まれるβ-グルカンが免疫にかかわるNK細胞を活性化するとして、注目が集まっています。
さらにファイトケミカルは強い抗酸化作用を持ち合わせ、免疫細胞を傷つける活性酸素を退治してくれる働きがあります。
加えて、野菜や果物に豊富なビタミンCは、NK細胞を活性化させ、免疫力低下の原因となるストレス緩和にも有効に働きます。
できる限り多様な食材を取り入れることも、機能アップのポイントです。
ファイトケミカルの種類と主な野菜↓
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■野菜は皮も葉も丸ごと食べる
捨てられがちな野菜の葉や皮には、捨てるにはもったいないほどの栄養があります。
また栄養面だけでなく、皮には野菜本来の味や香りもぎゅっと詰まっていますので、おいしさの面からも丸ごと食べる(一物全体食)のがおすすめです。
■野菜の摂取量は減少傾向
実は、アメリカ人よりも日本人のほうが野菜の消費量が少なくなっていることをご存知でしょうか。
日本では、肉類・油脂類の消費が増え、野菜や穀類の消費が減少する「食の欧米化」が起きています。
一方、米国では野菜の消費量が増加しており、90年代中頃には日本を上回っています。
○日本の主要農産物の消費動向↓
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〇日米における1人1年当たりの野菜消費量↓
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私たちのカラダは食べ物によって培われています。野菜はもちろん、多様な食材をバランスよく取り入れ、免疫力を高めて毎日を元気に過ごしましょう。